「日刊!関西インターネットプレス」980902

■本日のコラム『mACademiaでなくっちゃね』 水曜日担当:森川 眞行




■日刊!関西インターネットプレス/本日のコラム
 水曜日担当:森川 眞行  シリコンカフェ デザイナー

『mACademiaでなくっちゃね』

8月のゴタゴタもひと段落して、先週mACademia(まかでみあ)に行ってきました。なんだかとても久しぶり…って思ってしまいました。今回はいつもと会場が変わって、阪急電鉄さんのビル。梅田に近くなって以前のmACademiaみたい。

mACademiaってのは「関西最大規模のMacintoshユーザー勉強会」ってことになっているのだけど、正確にmACademiaイベントを説明するのは難しい。ユーザー会でもなし、セミナーでもない、オフ会でもない。でもmACademiaにはそれらの全ての要素が盛り込まれている。たまたま会場で東京の人と話をしたんだけど、こんなイベントは関東には存在しないらしい。

今振り返ってみてもmACademiaからはイロイロと面白いものが産まれた。ボクが初代会長を務めた関西DTP協会だって、もともとはmACademiaの二次会で出た話だしね。FirstClassというBBSネットワークに誕生した「Simなにわ」もmACademiaに密接に関係している。インターネット以前にバーチャルなコミュニティがしっかり機能していたのだ。
他にも「マルチメディア探偵団」ってのもあったし(笑)冗談なのか本気なのか判らないプロジェクトも多数あった。もちろんこれらのプロジェクトの殆どに、神戸の某ビデオジャーナリストが関わっていることは言うまでもないが…(笑)

重要なのは人なのである。個人なのである。mACademiaは組織や肩書きに関係なく、パワフルな個人が沢山集まる。みんなパワフルで目立ちたがり屋なので、人よりも面白いことをやろうとする。だてに吉本新喜劇を観て育ったワケじゃない。mACademiaはパワフルな個人の発表の場なのだ。

「ネットワークって人のつながり」なんだなあ…、とクサイ雑誌の特集のようなことを、今回のmACademiaで改めて思った。この夏、へこたれていた森川に沢山の人が声をかけてくれた、気にかけてくれた、心配してくれた。みんな本当にボクのことをよく知っている(笑)
インターネットでマシンが接続されたように、mACademiaでは個人が次々と接続されていく。そこに新しい関係が産まれたり、仕事が発生したり、イベントやセミナーや宴会も産まれる。mACademiaに集まる人達は共通の目的を持たない。だれも束縛しない、だから気持ちがいい。いつも開けっ放しのドアのようだ。

ボクはインターネットに出会って、見ず知らずの人とコミュニケーションをする方法を身に付けた。いま、ボク達がやっている【日刊・デジタルクリエイターズ】では、メルマガを中心にビジネスを立ちあげて法人化しようとする試みをしている。それも全てガラス張りのオープンな状況で。日本中から賛同者が集まり、やけどするほどアツイメッセージが毎日届けられる。みんなネットワークを信じている。ネットワークと言うよりは人だね。個人だね。みんなまだまだ個人が集ることのチカラを信じているんだと実感した。
今回のmACademiaでも、デジクリの読者の人や、森川の個人的なファン(?)の人にも多く会うことができた。ネットワークはこういったイベントがあるとさらに強力なものになる。もちろんネットワークがあるからイベントでのコミュニケーションが円滑になるのは言うまでもないが。

今回のmACademiaは素敵なイベントだった。懐かしいパワーユーザーも沢山訪れて、同窓会のようだった。思い返してみればボクでさえコンピュータに関わってもうすぐ10年になるのだ。色々なことがあるよね。
ふと思ったのは、み〜んな昔といる場所(会社)が違う…ってこと。みんな同じ所にとどまっているのがイヤなのねん。きっと。

【プロフィール】
森川 眞行/もりかわ・まさゆき
1958年大阪府茨木市生まれ。 1981年大阪芸術大学美術学科彫塑専攻卒業。
以降、17年間グラフィックデザイナーとして活動。9月で40歳。
1989年Macintosh に遭遇して、カッターナイフとシャープペンと写植見本帳を窓から捨てる。1993年シリコンカフェの名称でフリーランスになる。
同年関西DTP協会を設立して初代会長に就任。1996年G-TOOL という素材フリーサイトを作り爆発的アクセスに腰を抜かす。1997年タワーズ株式会社に参加後、デジクリ・Fireworks 徹底検証を制作。1998年タワーズ解散に伴い、再びシリコンカフェとしてデザイナー活動を再開する。只今仕事募集中!
http://www.siliconcafe.com/